あらすじ：狂言自殺を繰り返す19歳の少年と自由奔放に生きる79歳の老婦人の破天荒な恋と冒険をハル・アシュビー監督が瑞々しく描いた映画史上最もユニークな青春ラブストーリーの1本。映画、演劇関係者の間にも熱狂的信者の多いカルト・ムービー。80年にブロードウェイで舞台化され、日本でも様々なスタイルで何度も上演されており、今年も9月30日から黒柳徹子、藤井流星主演で上演される。

　コリン・ヒギンズの脚本は彼のUCLAでの脚本執筆の卒業創作で、当初は自身で監督することを望んでいた。音楽を手掛けたのは、同時代のカルト・ムービー『早春』(1970)も担当したイギリスのシンガー・ソングライター、キャット・スティーヴンスで、2曲の新曲の他、7曲を自身のアルバムから提供した。スティーヴンスは1977年にイスラム教に改宗して改名、ユスフ・イスラムという名前で音楽活動を続けている。
　裕福だが幸福感を感じられない19歳のハロルドは家族の前で狂言自殺を繰り返すが、彼を溺愛する母はそんな彼の行動に慣れっこになっていた。彼は他人の葬儀に参加する趣味を持っていたが、ある日同じ趣味を持つ79歳の老婦人モードと出会う。ハロルドは自由奔放で大胆に生き、最高に輝いているモードに惹かれ、彼女に求婚する。だが、80歳の誕生日、すべてに満足したモードは死を選ぶ…。

【配信期間：2021年9月17日～10月16日】