オススメポイント：　香港に生きる三十代女性が結婚と自由の間で葛藤する姿を、歌手としても有名なスター女優ステフィー・タンがすっぴんメイクと自然体の芝居で見事に演じ、脚本も兼ねる女性監督ノリス・ウォンが繊細に描いて高い評価を受けた傑作。第39回香港電影金像奨で8部門にノミネートされ、最優秀新人監督賞と最優秀作曲賞を受賞した。第15回大阪アジアン映画祭上映作品で、日本初配信。香港の九龍サイド、旺角の太子（プリンス・エドワード）駅周辺とウェデング関連の店舗が集まる実在のモール「金都商場」を舞台にした物語。『淪落の人』などを生んだ香港の“首部劇情電影計画（劇映画初作品プロジェクト）”の資金援助を受けた企画で、自由を失う恐怖に悩む主人公の姿には、結婚適齢期の女性の苦悩だけでなく、現代の香港に生きる多くの人々の心情が描き込まれている。