あらすじ：『荒野の１ドル銀貨』(1965)、『荒野の一つ星』(1967)のジョルジョ・フェローニ（クレジットされている名前は英語変名カルヴィン・J・パジェット）監督が、ジュリアーノ・ジェンマと再び組んだマカロニ・ウエスタン。ジェンマが同じ元南軍兵士という役柄もあり、インターネット・ムービー・データ・ベースでは『荒野の1ドル銀貨』の続編的作品とされている。クエンティン・タランティーノのお気に入りのマカロニ・ウエスタンの1本。

　音楽にはエンニオ・モリコーネとジャンニ・フェリオがクレジットされているが、モリコーネが『ゼロの世代』(1964)のために書いた曲が1曲編曲されて使用されているだけで実際にはモリコーネは何もしておらず、モリコーネは訴訟を起こし、1973年に和解したが、彼の公式フィルモグラフィには入っていない。だが、フェリオが作曲した哀愁漂うテーマは名曲で、後に製作された「必殺」シリーズの仕置きのテーマの旋律はこの曲に酷似している。
　南北戦争末期のアメリカ。北軍の捕虜となった南軍のゲイリー中尉は、南軍の仲間たちを救うため、ユマ砦奇襲を中止させる密書を南軍へ届ける任務を負った北軍のルフェーブル大尉とピット軍曹の道案内役を買って出る。だが、その途中、盗賊団のリッグスに襲撃され、ピットが殺されてしまう。その死因に疑問を持ったゲイリーはルフェーブルから密書を奪って先を急ぐが、逆に軍曹殺しの罪を負わされ追われる身となってしまう…。


【配信期間：2022年1月5日～2月3日】