あらすじ：1969年、アポロ11号とウッドストックの夏。避暑地で出会った人妻と移動洋服販売の若い男。すべてを家族のために捧げてきた妻は、人生で初めてある冒険を決意する。『ゴースト／ニューヨークの幻』などの俳優でもあるトニー・ゴールドウィンの初監督作で、愛か家族かで揺れ動く女性を繊細に演じたダイアン・レインの演技が高い評価を受けた。ダスティン・ホフマンが製作に名を連ねている。

　アメリカ社会がドラマチックな変化を遂げていく歴史的イベントを背景に、古い価値観による幸福に囚われていた主婦に起こった変化とその余波を、下品なよろめきドラマにすることなく、優しいタッチで爽やかに描いて好感度の高い作品。ジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」、ボブ・ディランの「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」など、60年代後半のヒット曲が数多く使用されているのも必聴。
　1969年夏。ニューヨークに住むカントロウィッツ一家は、毎年恒例となっている郊外でのサマーキャンプに出かける。テレビの修理工をしている夫のマーティは、仕事が忙しく子供たちの世話を妻のパールに任せきりだった。ある日、パールは洋服の移動販売をしているウォーカーと出会い、心惹かれる。10代で結婚し、主婦として家庭を第一に考えてきた彼女にとって、それは忘れていたときめきだった…。